活動報告
学術関係: 学術講演会・研修会事業
大学同窓会・校友会共催学術講演会
これから開催予定の講演会
- 日時
- 令和2年2月7日(金)19:30~
- 場所
- 歯科医師会館大会議室
- 講師
- 松野智宣先生
(日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座教授) - 演題
- 「先生、その抗菌薬の処方間違っていますよ!」
~知ろう・守ろう抗菌薬の正しい使い方~ - 抄録
- 近年、薬剤耐性(AMR)は世界的な問題となっています。このAMRですが、ほとんどの歯科医の先生方にはなじみがないかと思います。しかし、我が国ではすでに2015年に厚労省が2020年までにその成果目標を達成するようなAMR対策のアクションプランが示されています。医科においてはこのAMR対策が徐々に浸透し始めています。最近、『感冒やインフルエンザには抗菌薬を処方しない』と新聞やテレビで報じられるようになりました。このような適切なAMR対策を行わないと、2050年まで毎年世界中でAMRによって死亡する患者数はなんと1,000万人になることもわかっています。ただし、これまで歯科においては抗菌薬の適正使用(AMS)に関して、具体的な対策が行われていませんでした。『抜歯後の抗菌薬、まだフロモックスをお使いではありませんか?』、『インプラント埋入後の抗菌薬を分1日3回・3日間も処方していませんか?』 私たち歯科医師もAMRを考え、抗菌薬の不必要・不適正使用をやめなくてはいけないのです。そこで、エビデンスやガイドラインに基づいた抗菌薬の新しく、そして正しい使い方をご紹介します。これまで漠然と処方していた抗菌薬を、これからはEMRを念頭にいれ、エビデンスに基づいて処方しましょう。
日本歯科大学校友会共催学術講演会
これまでの講演会
- 日時
- 令和元年9月13日(金)19:30~
- 場所
- 武蔵野市歯科医師会館 会議室
- 講師
- 上田貴之先生
(東京歯科大学老年歯科補綴学講座教授) - 演題
- 外来診療で活用しよう!オーラルフレイルと口腔機能低下症の考え方
- 抄録
- 2016年に日本老年歯科医学会は、高齢期における「口腔機能低下症」の定義と診断基準を公表した。
口腔不潔、口腔乾燥、咬合力低下、舌口唇運動機能低下、低舌圧、咀嚼機能低下、嚥下機能低下の7項目の検査を行い、3項目以上が該当するものを「口腔機能低下症」と診断することになった。
2018年4月の診療報酬改定では、口腔機能低下症に係る検査料と管理料が保険導入された。これにより、本疾患の理解とその管理の普及が加速している。
本講演では、保険診療における口腔機能低下の評価と対応法について考えていきたい。検査は、すべて行っても15分程度で実施可能である。
歯科医師の指示により、歯科衛生士が検査や管理を行うこともできる。管理計画書に基づいた口腔機能の管理は、歯科衛生士の活躍の場である。
明日からの臨床にお役に立てるように、検査の実際や管理計画の立案のポイント、管理方法についても紹介したいと思う。
また、フレイル(Frailty)やオーラルフレイルの概念についても再整理を行い、口腔機能低下症との関係についても解説したい。
令和元年度 東京歯科大学同窓会共催学術講演会
- 日時
- 平成31年3月1日(金)19:30~21:00
- 場所
- 武蔵野市歯科医師会館 会議室
- 講師
- 野間昇先生
(日本大学歯学部口腔診断学講座准教授) - 演題
- 痛みを訴える患者が受診したら
-神経障害性疼痛・舌痛症・抜髄後慢性痛について- - 抄録
- 歯科臨床において日常遭遇する慢性痛疾患は、神経障害性疼痛・舌痛症・抜髄後慢性痛の3つに分類し、それぞれのメカニズムと治療法について概説していきたい。
平成31年度 日本大学同窓会共催学術講演会
- 日時
- 平成31年2月8日(金)19:30~
- 場所
- 武蔵野市歯科医師会館 会議室
- 講師
- 里見貴史先生
(日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座主任教授) - 演題
- 薬剤顎骨壊死を再考する
~明日からの歯科臨床に役立つ最新知見~ - 抄録
- 薬剤顎骨壊死に対する日本版ポジションペーパーで更なる医科と歯科の緊密な連携と適切な歯科治療の推進が掲げられているが、その対策は混迷し、医科と歯科の連携のみならず、日本口腔外科学会の中ですらコンセンサスが得られていない。最も避けなければならないのは、歯科側から薬剤顎骨壊死を誇大に強調することで、患者がビスフォスフォネート等の薬剤治療を拒否するケースが増加することである。理想は主疾患の治療を継続して骨量を維持し、骨折を予防した状態で歯科治療を受けて薬剤顎骨壊死にならないことである。本公演は、薬剤顎骨壊死について再考し、一般歯科臨床で役立つ予防や対策についての最新知見を報告する。
平成31年度 日本歯科大学校友会共催学術講演会
- 日時
- 平成30年9月21日(金)19:30~
- 場所
- 武蔵野市歯科医師会館 会議室
- 講師
- 阿部伸一先生
(東京歯科大学解剖学講座教授) - 演題
- 歯科臨床のための機能解剖学
1) 口腔内小手術のために知っておきたい解剖学
2) 口腔からのウェルエイジング(学童期、高齢者の咀嚼・嚥下機能を含めて) - 抄録
- 演者は口腔内小手術、インプラント治療の際に必要な《臨床医が知らなければならないチェックポイント》をかねてより提唱してきました。チェックポイントを理解するための重要な項目としてまず、初めに顎骨の歯牙喪失後の形態変化によって顎骨周囲、顎骨内部の神経、血管、筋、唾液腺組織など軟組織の位置関係が、口腔内からどのような部位に位置するように変化するのかについて解説します。安全・確実に口腔内小手術、インプラント治療を行うために必須の知識です。 また口腔機能の健全な発達、そのメカニズムについて”コスメティック”的な要素も含め解説します。さらに口腔機能の知識の延長にある「総義歯作製の勘所および関連する高齢者の咀嚼・嚥下機能」に関し、解剖学的側面から考えてみたいと思います。後半の講演内容の一部は、最近の著書≪口腔からウェルエイジング、クインテッセンス≫≪歯のしくみ 口のしくみ、クインテッセンス≫に沿って話を進めさせていただきます。
平成30年度 東京歯科大学同窓会共催学術講演会